プラスチック食器について

:2022/09/14

プラスチック 食器

軽くて割れにくいプラスチック製の食器は使い勝手が良く、赤ちゃんや子供用の食器としても利用されています。
ここでは、そんなプラスチック食器の特徴やメラミンとの違い、プラスチック食器が危険と言われる理由についてご紹介します。
また給食に使われているプラスチック食器についてや、おすすめのプラスチック食器、人気のままごと用プラスチック食器セットのほか、プラスチック食器の油汚れ・色移りの落とし方、捨て方についてもたっぷり解説しているので、ぜひ参考にしてください。

プラスチック食器の特徴

プラスチック食器といえば、軽くてカラフル、陶器やガラス食器と違い落としても割れる心配が少ないことから、子供用や介護用の食器として日常的に使用しているという方も多いでしょう。

またお値段もほかの食器に比べ安いのもプラスチック食器の特徴で、皿やサラダボウル、コップなどもスタッキング可能なものが多いため、できるだけ荷物を軽量・コンパクトに収めたいキャンプ用の食器としても人気です。

もちろんデメリットもあり、熱に弱く変形しやすいことや色移りしやすい点、そしてプラスチックの中にも比較的安全性の高い素材と、健康面に不安がある素材があります。

プラスチック食器とメラミンとの違い

熱に弱いとされるプラスチック素材の食器の中でも、メラミン素材のものは耐熱性や保温性に優れ、軽くて丈夫です。

プラスチックとの具体的な違いは、プラスチックは熱を加えると溶けてしまうのに対し、メラミンは熱を加えると固まります。

また柔らかく表面に傷が付きやすいプラスチックに対し、メラミンは表面が固いので、傷や色移りもしにくく、汚れを落としやすいという違いもあります。

安全性についてもプラスチックとメラミンでは大きな違いがあるとされ、特にメラミン食器には厳しい基準があり高い安全性が認められているため、世界各国でも広く使われています。

プラスチック食器が危険と言われる理由

プラスチック食器は、加工時に食器を柔らかくするための可塑剤、静電気を防止したり、曇りを防止するする界面活性剤、難燃剤などをはじめ、他にも着色剤や充填剤、発泡剤などの多くの添加剤が使用されています。

またプラスチック食器は、低温で作られるため耐熱温度が低く、熱を加えると表面についた傷などから原料が溶けだしすことから体に悪いと言われています。

またプラスチック素材のひとつであるポリカーボネートは、耐熱温度が比較的高く有害物質が溶け出さず安全だと言われてきましたが、実は内分泌かく乱物質である環境ホルモン「ビスフェノールA」が溶出しやすいということがわかり、健康面への影響から問題となっています。

しかしすべてのプラスチック食器が危険というわけではありません。

環境ホルモンが溶出しにくい安全性の高いプラスチックにはPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PA(ポリアミド)、PET(ポリエチレンテレフタラート)の4つがあり、危険とされるものはPC(ポリカーボネート)をはじめ、PVC(ポリ塩化ビニル)、PS(ポリスチレン)と言われています。

食器の素材については上のアルファベットが表記されているので、安全性の高いものかどうかしっかりとチェックしてから購入することをおすすめします。

給食に使われているプラスチック食器

学校給食によく使われている食器の素材には、メラミン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどがあります。

それぞれの特徴は

  • メラミン:耐熱性はやや弱いものの比較的軽く、衝撃にもやや弱く、やや着色しやすい
  • ポリプロピレン:耐熱性は弱いが、この中ではもっとも軽く、やや着色しやすい
  • ポリカーボネート:耐熱性はやや弱いものの比較的軽く、衝撃に強く、着色しにくい

です。
メラミンは有害なホルムアルデヒドを含んでいる可能性があるとされため、一時問題視されたことがあります。しかし専門家は、メラミン食器に含まれるホルムアルデヒドの量えは人体に悪影響を与えないことや、体内に入っても蓄積される心配はないとの回答を出しています。
またポリプロピレンは高温になることで有害物質が溶出するということが指摘されていますし、ポリカーボネートには環境ホルモンの影響が問題視されています。

そのため、現在は安全性が確認されているメラミン素材を使用したり、学校によっては強化磁器など日常的に使われている素材を使った食器を導入したり、地元の産業である陶磁器や木製食器を導入する学校や地域も増えています。

おすすめのプラスチック食器

ここでは、安心して手軽に使うことができるおすすめのプラスチック食器をご紹介します。

イケア

おしゃれな北欧デザインの家具やインテリア、雑貨がそろう「IKEA(イケア)」。イケアなら有害な添加物を使用していない無害のプラスチック素材を使った『KALAS』シリーズの食器がそろい、プレート、ボウル、コップは電子レンジや食洗機対応。ただし、耐熱温度はレンジで100度、食洗機は70度までとなっているのでご注意ください。

ニトリ

お手頃価格で高品質な家具や家庭用品などを販売する「ニトリ」では、プラスチック食器の種類も豊富です。特に『マジかる撥水』シリーズ、『DELI』シリーズの食器は、軽くて割れにくいのでお子さんでも安心して使うことができるほか、嬉しい電子レンジ・食洗機対応。お値段もリーズナブルなので、セットでそろえて使うのもおすすめです。

100均

安くてかわいい食器をお探しならダイソーやセリア、キャンドゥといった100均もおすすめです。離乳食にもぴったりのかわいいイラストが描かれたワンプレートの皿や、キャンプ用のプレート、子供用のお椀なども手軽に買えるのが嬉しいですね。
食器には「日本製」や「〇〇製」、また耐久温度や電子レンジ、食洗機に対応しているかも表記されたシールが貼ってあるので、購入の際にはしっかりチェックしておくと安心です。

出産祝い

出産祝いにおすすめなのがメラミン素材の食器です。メラミンなら赤ちゃんの離乳食などにも安心して使うことができますし、1歳、2歳ごろの赤ちゃんが大好きなかわいいキャラクターのものもたくさんそろっています。名入れ可能なものもあるので、出産祝いなど特別な贈り物にも最適です。楽天などでも手軽に名入れギフトの注文ができます。

人気のままごと用プラスチック食器セット

大切なお子さんがままごと遊びに使う食器は、おもちゃであってもできるだけ安全性の高いものを選びたいですよね。汚れがついたらさっと水洗いしたり、水拭き掃除が可能なプラスチックのままごと食器はお手入れも簡単なのでおすすめです。

ヨーロッパの厳しい安全基準「CE(コンフォミテ・ユーロピネ)」をクリアしているドイツのプラスチック製おもちゃの老舗「FUCHS(フックス)社」のままごと食器は、有害物質が使われておらず、お子さんが食べる真似をして食器に口をつけたり、舐めてしまっても安心なのが嬉しいです。
『コンロツールセット ままごとセット』はフタ付きのおなべをはじめ、フライパン、おたま、フライ返し、穴あきおたまがそれぞれひとつずつセットになっています。

プラスチック食器の油汚れの落とし方

陶器やガラス食器に比べ、油汚れがなかなか取れないプラスチック食器。お弁当箱などのぬるぬるした油汚れはとても気になりますよね。

プラスチック食器の油汚れをきれいさっぱり落とすなら、油汚れに強いと表記されている食器用洗剤で洗うか重曹を使いましょう。

重曹は小さじ1を水1カップで溶かしたものをスプレーするか、プラスチック食器に直接ふりかけて放置してから洗うだけでもぬめりが取れます。

プラスチック食器の色移りの落とし方

プラスチック食器といえば、ケチャップやカレーなどの食品の色移りもしやすいのが残念なところ。では色移りしてしまったプラスチック食器はどのようにして甦らせたらいいのでしょう?

先ほど油汚れのところでも紹介した重曹は、色移りを落とす効果もあります。色移りしたプラスチック食器を重曹を溶かしたお湯に入れ、半日ほとつけ置きするとにおいも一緒に取ることができます。

色移りには酸素系漂白剤の使用も◎。コストコの人気商品『オキシクリーン』は酸素系漂白剤なので、オキシクリーンを溶かしたお湯につけるいわゆる「オキシ漬け」を試してみるのもおすすめです。

最後に‐プラスチック食器の捨て方

この記事では、プラスチック食器の特徴や安全性についてご紹介してきました。
プラスチック食器も長く使っているうちにへこんだり、割れたり、黒ずみやカビが発生してしまうこともあるかもしれません。しかし、お値段も比較的安いプラスチック食器だからこそ、そんな時は捨て時と考えるのもひとつの手ではないでしょうか。
例えばお子さんのお気に入りのプラスチック食器が割れたり、欠けてしまったら、物理的にはプラスチックなので接着剤などを使って修理することは可能です。
しかし安全面を考えると無理せず処分して買いなおすことをおすすめします。

プラスチック食器の捨て方は自治体によって異なるため確認が必要ですが、プラスチックごみとして分別してリサイクルしているところが多いので、資源を大切にするためにもできるだけプラスチックごみとして処分しましょう。

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