【銀食器が変色したら】すぐにできる落とし方とメンテナンス方法

:2022/07/24

銀 食器 変色

1年に数回使う銀食器。もしくは食器棚の奥底にしまってある銀食器は、使おうと思う時に変色していることがほとんどです。大切なお客様を迎える時に使いたい銀食器は、変色をしてしまうとそのまま洗っても元には戻りません。そこで今回は銀食器が変色した時の対処法についてご紹介したいと思います。変色を落とす方法の他、日頃のお手入れ方法や、予防法、そして保管場所についてもお伝えします。

銀食器が変色する2つの理由

美しい輝きとやわらかさを感じる銀食器。その1番の悩みといえば「変色」です。
銀食器が変色をする原因は以下の2つの理由が考えられます。

その1.硫化

銀食器の変色は硫化によるものがほとんどです。
その原因は空気中の硫化水素(硫黄)との化学反応によって起こります。
この化学反応により銀食器は黒や青、赤、黄色、紫色に変色します。
この色の違いは硫化水素で反応した時の皮膜の厚さで変わります。

その2.塩化

ごく稀ですが塩化による銀食器の変色も可能性があります。
塩化は銀食器が塩素に反応すると起こります。
このような化学反応でサビのような茶色に変色します。

銀食器の化学反応の役割

昨今では必要がありませんが、その昔、銀食器はその変色を利用した重要な役割がありました。
それは、毒があるかを見分ける役割です。

特に、権力者などの命が狙われる可能性がある方の食事は、銀食器を使い毒で変色をするかを試していました。
その変色の有無で、食べられるのか、飲めるのかを判別していたそうです。

変色した銀食器の体への影響

硫化で変色をしてしまった銀食器。
そのまま食事などに利用しても体に悪影響があるのかは無視できない問題です。
しかし、変色した銀食器は見た目がとても悪いですが、体への悪影響はありません。
そのため、変色が気にならないのなら、そのまま使えます。

銀食器の変色を落とす方法

久しぶりに使おうと思った銀食器が変色していた。
このようなトラブルは銀食器を持っている方には誰にでもあります。
それでは銀食器の変色を落とし、再び輝きを取り戻す方法をご紹介します。

重曹を使う方法

  1. 熱湯に耐えられるボウルや容器にアルミホイルを敷きます
  2. 次に銀食器を容器に入れ、熱湯を注ぎます
  3. 重曹を1リットルに対して大さじ1の割合で入れて放置します
  4. 熱湯が冷めるまで放置し、しっかりとすすいで水分を拭き取ります
  5. 変色が取れない場合はこの工程を何度か繰り返します

この他には、鍋で煮沸をする方法も便利です。
また、塩水やレモンを使う方法もあります。
この方法は熱湯を取り扱いますので、小さな子どものいるご家庭ではやけどに注意しましょう。
また、ハイターなどの塩素系漂白剤などはさらに変色するので絶対に使用しないようにしましょう。

クリーナーを使う方法

食器に使えるタイプのクリーナーを使えば簡単に変色が落とせます。
食器が1つなど数の少ない場合はクリーナーが便利です。
使い方は、やわらかい布にクリーナーをつけて磨くだけです。
変色が落とせたら食器用洗剤で洗い、水分を拭き取ります。

銀食器は普段のお手入れが重要・3つのポイント

銀食器の変色を防ぐには、普段のお手入れがとても重要です。
そこで、銀食器を使った後のお手入れの3つのポイントをご紹介します

ポイント1.使用後はすぐに洗う

銀食器は食べ物にも反応して変色する可能性があります。
そのため、使った後はすぐに洗浄しましょう。
洗浄の方法は、まずぬるま湯で銀食器に付着した汚れをすすぎます。
次に液体の食器用洗剤を使いやわらかいスポンジで洗います。ここで重要な点はやさしく洗うことです。あまりごじごし強い力でこすると銀食器に傷が付きます。

ポイント2.しっかりとすすぐ

食器用洗剤が銀食器に残ると、変色の原因になる可能性があります。
そのため、いつもよりは念入りにすすぎましょう。

ポイント3.やわらかい布巾で拭き上げる

拭き上げる際にかたい布巾を使うと、銀食器に傷がつく。
またはしっかりと水分が拭き取れない可能性があります。
そのため、やわらかい布巾を使うことが大切です。銀食器に水分が残ると水の跡が付いてしまいの注意しましょう。

食洗機を使う場合は

家事の時間を減らしてくれる便利な食洗機。普段の食器洗浄で使っている方も多いのではないでしょうか。
食洗機を使った銀食器の洗浄には以下の注意点があります。

  • 非塩素系の洗剤を使う
    食洗機用として市販されている洗剤には塩素が含まれている可能性があります。特に液体やジェル洗剤にはその傾向が多く見られます。そのため、食洗機用の洗剤は、粉がタブレットがおすすめです。
  • 食器同士を離す

銀食器は非常にやわらかい金属です。そのため食洗機での洗浄では食器同士がぶつからないように離しましょう。

  • ステンレス製の近くに置かない
    ステンレス製の食器などとくっついたまま洗浄をすると化学反応をおこして変色する可能性があります。

銀食器を変色させない予防法と保管場所

それでは銀食器を変色させずに予防と保管をするにはどのようなことが大切なのでしょうか。

日頃の予防と対策

銀食器は変色しても少しの手間で元に戻ります。しかし日頃から予防と対策をしておけば、いつでも使えて便利です。そこで変色を予防するための対策法をご案内します。

乾拭きをする

しばらく使わないのであれば、定期的にやわらかい布で乾拭きをしましょう。
乾拭きをすることで、変色を防ぎ、輝きを取り戻します。

銀製品の専用クリーナーを使う

市販の銀製品用のクリーナーで、銀食器の表面に透明な膜を作り、変色を防ぎます。
特にスプレータイプのものは銀食器に向いています。

保管場所

銀食器は予防の他に保管場所にも注意が必要です。

直射日光を避ける

変色の原因は直射日光が原因の場合もあります。
そのため、ガラス張りの食器棚に収納する場合は注意しましょう。

重ねて収納をしない

銀食器はとても傷つきやすいので、長期間重ねての収納はNGです。
もしも収納スペースがなく、重ねなくてはならない場合はキッチンペーパーや柔らかい布ではさみましょう。

銀食器専用の収納スペースを作る

銀食器は空気に触れることでも変色します。
そのため頻繁に開け閉めをするような場所には向いていません。
できるなら専用の収納スペースを作り、そこに銀食器を保管しましょう。
もしも収納スペースがない場合は、銀食器の変色を防ぐマットやケースを使用しましょう。

銀食器の変色をプロの手で蘇らせる

どうしても落とせないひどい変色はプロにお願いをして復活させましょう。
プロの業者は、変色を落とすだけではなく、変形や壊れてしまった銀食器の補修も行っています。
大事な銀食器を修理、もしくはピカピカに蘇らせるなら、プロの業者を使うのもひとつの大切な方法です。
また、メーカーによっては修理の補償やメンテナンスを行っている場合もありますので、購入時に確認をしておきましょう。

変色しない銀食器

これまでは銀食器の変色を落とす方法や予防法などをお伝えしました。
とても簡単な方法なので、時間も手間もかかりません。
しかし、他の食器に比べると気をつかうことは事実です。
そこでこのような方法が面倒な方には、変色しない銀食器はいかがでしょうか。

早川シルバーのシルバーウェア

クリアライト加工が施された早川シルバーの銀食器なら、変色を気にせず使用できます。
早川シルバーの変色しない銀食器は、菊縁ローズとローズシリーズがあり、それぞれデザインが異なります。
このシリーズの定番はティーポットですが、ケーキスタンドやストレーナーなどもラインアップされています。
気になるお手入れ方法は、他の銀食器と同じです。

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