給食用プラスチック食器の安全性‐素材やからだに与える影響など

:2022/09/12

給食 食器 プラスチック

学校給食でも使われることが多いプラスチック食器にはどんな種類があるのでしょう。また子供たちが毎日口にするものなので安全性も気になります。
そこでここでは、給食に使われるプラスチック食器の種類や特徴、からだに与える影響についてご紹介します。
また割れたプラスチック食器の接着剤使用についてや、お手入れ法、おしゃれな給食風プラスチック食器についてもお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。

学校給食に使われるプラスチック食器とは

現在、学校給食によく使われている食器のひとつには、ポリカーボネート、メラミン、ポリプロピレンなどのプラスチック素材の食器があります。

これらは子供用食器にも広く使われており、それぞれの特徴は以下になります。

  • ポリカーボネート:耐熱性はやや弱いものの比較的軽く、衝撃に強く、着色しにくい
  • メラミン:耐熱性はやや弱いものの比較的軽く、衝撃にもやや弱く、やや着色しやすい
  • ポリプロピレン:耐熱性は弱いが、この中ではもっとも軽く、やや着色しやすい

ポリカーボネート製は比較的軽く、割れることが少ないだけでなく、汚れ落ちも良く色移りもしにくいなどのメリットが多いため、多くの学校で採用されています。

しかしプラスチック食器には、加工時に食器を柔らかくするための可塑剤、静電気を防止したり、曇りを防止するする界面活性剤、難燃剤などをはじめ、他にも着色剤や充填剤、発泡剤などの多くの添加剤が使用されています。
またプラスチック食器は、低温で作られるため熱に弱く、熱を加えると原料が溶ける心配もあります。

給食のプラスチック食器が与える影響

給食に使われるプラスチック食器が3種類あることはお分かりいただけたと思いますが、メラミンは有害なホルムアルデヒドを含んでいる可能性があるとされため、一時問題視されたことがあります。しかし専門家は、メラミン食器に含まれるホルムアルデヒドの量えは人体に悪影響を与えないことや、体内に入っても蓄積される心配はないとの回答を出しています。

ポリプロピレンは高温になることで有害物質が溶出するということが指摘されてきました。

ポリカーボネートは、メラミン、ポリプロピレンとは違い、耐熱温度が比較的高く、メラミンよりも有害物質が溶け出さず安全だと言われてきましたが、実は内分泌かく乱物質である環境ホルモン「ビスフェノールA」が溶出しやすいということがわかり、問題となっています。

そのため、学校によってはこだわりを持って木や漆を使ったお椀を使ったり、強化磁器など日常的に使われている素材を使った食器を導入したり、 地元の産業である陶磁器や木製食器を導入する学校や地域も徐々に増えています。

給食用プラスチック食器は接着剤使用OKか

プラスチック食器には、人体への影響などを引き起こす可能性もありますが、日本では食品安全法などの法律による規制もあり、またプラスチック製品の製造業界においても、日々安全性の確保に努めています。

特にメラミン食器は厳しい基準により、安全性が保たれていると考えられ、世界各国でも広く使われています。

そのためお気に入りのプラスチック食器をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。割れてしまった場合には、プラスチック用の接着剤の使用は物理的に可能ですが、「食品衛生法」に適合した接着剤を使用したほうが安心です。

給食用などプラスチック食器のお手入れ法

プラスチック食器は基本的に熱に弱いものが多く、熱を加えると変形してしまうこともあります。しかし現在では安心して使うことができる添加物不使用のプラスチック素材もあり、70~100℃までの耐熱性を持ち、その範囲内であれば電子レンジや食洗機使用OKというものもあります。

とはいえ、一般的には食器用洗剤とやわらかいスポンジで汚れを落としていくのが一番です。黄ばみなどの変色だけでなく、においが残る場合には、重曹をよく溶かした液体につけることできれいにできるでしょう。

など、変形してしまったり使わなくなったプラスチック食器の捨て方は自治体によって変わため、確認が必要です。プラスチックを分別してリサイクルしているところが多いと思うので、資源を大切にするためにもできるだけリサイクルすることを心がけましょう。

おしゃれな給食風プラスチック食器

子供のころ、毎日食べていた給食が、大人になると急に懐かしくなり、なぜか食べたいと思ってしまう方も多いでしょう。そんな方には、給食セットのようなおしゃれで安全なプラスチック食器がおすすめです。

楽天で「給食 食器 プラスチック」などで検索すると、メラミンの仕切り付きの皿やなんとも懐かしい雰囲気のお椀などが出てきます。

サイズもさまざまあり、お値段も1,000円以下とお手頃なものが多いので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

最後に

ここでは、給食用のプラスチック容器の種類や特徴、気になる安全性についてご紹介してきました。有害物質が溶出してしまうということがわかってからは、安心して使うことができるプラスチック食器も登場しています。
軽くて割れにくいプラスチック食器は、給食に限らず、キャンプなどのアウトドアでも使い勝手が抜群ですし、割れにくいのでお子さんでも安心して使うことができます。
メリットだけでなくデメリットを知って、上手にプラスチック食器を使っていける良いですね。

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