サステナブルな観点からキャンプ用のアイテムとしても人気のホーロー食器。
匂いや色移りがしにくく、洗いやすいところが魅力です。
しかし、使い続ければ、劣化や傷などを増えていくものです。
そこでこの記事では、ホーロー食器が剥げる、もしくは欠けた時の修理方法についてご紹介します。
また、ホーロー食器の簡単なお手入れ方法についてもお伝えします。
ホーロー食器の修理ができる条件
アンティークのホーロー食器は欠けや剥がれが良く見られます。
しかし日常で使う食器は飾らずに使用するので、できるだけ早く修理しておきたいものです。
主にホーロー食器はマグカップなら側面や持ち手の部分。お皿などは縁や底の部分の修理などが修理可能です。
このような部分はへこみによりホーローが剥がれてしまったり衝撃による欠けなどさまざまです。
欠けてしまった部分はそこからサビが発生する場合もあるのでできるだけ早く修理しましょう。
今回ご紹介するホーロー食器の修理方法は、自宅でできる小さな範囲のものです。
この方法で修理できない場合はプロの業者にお願いしましょう。
ホーロー食器を修理する方法と手順
まず、ホーロー食器の修理には補修剤が必要です。
このホーロー用の補修剤はエポキシ樹脂という接着剤の役割をするアイテムです。
値段はメーカーにより異なりますが、300円程度で購入できます。
ホーロー用補修剤はホームセンターや楽天やamazonなどのネット通販で販売しています。
さらに、補修後の仕上げに紙やすりを用意しておくと便利です。
ホーロー食器の修理手順
- まずはホーロー食器の修理部分にサビやほつれがないかを確認します(ある場合はやすりで削る)
- 補修剤の準備をします(いらない容器などに補修剤を入れて混ぜ合わせる)
- 補修剤を修理箇所に添付する
- 余分な補修剤は取り除き3時間ほど乾燥させます
- でこぼこになってしまった修理箇所を紙やすりで削りスムーズにします。
補修剤を混ぜるために使う容器は捨てる予定のものを使いましょう。
また、紙やすりはできるだけ目の細かいものがおすすめです。
ホーロー補修剤を修理に使う時の注意
ホーロー用の補修剤を使う時は以下の注意が必要です。
- 飲食物が直接触れる部分には使わない
- 直火があたる部分には使わない
この2点です。特にホーロー食器はマグカップやお皿などの内側部分が欠けてしまう場合もあります。しかし、体への影響を考えると危険ですので注意しましょう。
また、ホーロー製の鍋を修理する時にも同じことが言えます。
ホーロー食器は修理をしなくても安全なのか
鉄などの金属にガラスの釉薬を焼き付けてできたホーロー食器。
ぶつけてしまうとコーティングが剥がれたり欠けてしまうことはよくあります。そこで気になるのが、修理をせずに使っても安全なのかです。
結論は、そのままつかってもOKです。
ただし、剥がれたり欠けた部分は、その傷の深さによってサビが発生しやすくなります。
このようなサビは体に悪影響を及ぼすことが少ないそうなのですが、やはり見た目が気になりますよね。
そのため、すぐに修理できない場合は油などを塗っておくとサビ防止ができます。
ホーロー食器を修理する業者
ホーロー食器を専門で修理してくれる業者は現在のところ見当たりません。
そのため、自宅で修理できないホーロー食器は、ホーロー鍋などのメーカーにお願いする方法がベストです。
ただし、このようなメーカーがすべて食器の修理に対応しているわけではありません。
また、修理費用の相場や、納期などはそのメーカーごとに異なります。
さらにメーカー持ち込み修理か、郵送対応かもまちまちです。
このようにホーロー専門業者に修理を依頼する場合は、修理の方法や料金がいくらするかなどを事前に問い合わせてみましょう。
ホーロー食器のお手入れ方法
表面がガラス質のホーロー食器はとても汚れが落ちやすいので、洗い物がとても楽です。
そのため、日常のお手入れは柔らかいスポンジと食器用の中性洗剤で洗えます。
洗い終わったホーロー食器は、布巾などでていねいに水分を拭き取ってから収納しましょう。
ただし、食器用の洗剤であってもアルカリ性の洗剤はホーロー食器の表面のツヤをなくし、劣化をさせてしまう可能性があるので使用は控えましょう。
また、塩素系の漂白剤も同じように使用をおすすめしません。
ホーロー食器のしつこい汚れを落とす
ホーロー食器は、そのタイプや種類によって調理器具としても使えます。
そのため、焦げ付きや色移りをする可能性があります。
特にキャンプシーンでホーロー食器を使う時はこのようなトラブルはつきものです。
そこで、ホーロー食器のしつこい汚れを落とす方法をご紹介します。
ホーロー食器の汚れ落としに便利なアイテムと方法
重曹
重曹を直接ふりかけ熱湯を注ぎます。しばらく放置しスポンジで軽くこすります。
クエン酸
桶などに水を入れてクエン酸を溶かします。その中にホーロー食器を入れて一晩置き、スポンジで軽くこすります。
酸素系漂白剤
桶にお湯を入れて酸素系漂白剤を溶かします。その中にホーロー食器を入れて汚れが取れるまで置きます。
ガスやIHの使えるマグカップや食器の場合は、重曹を使う時に加熱しながら行うと汚れが取れやすくなります。
ホーロー食器の修理を避けるための注意点
衝撃に弱いホーロー食器は床に落とすと破損しやすいので気をつけましょう。
さらに金属製のたわしや研磨剤などは表面のコーティングを傷つける可能性があります。
また、汚れ落としで人気のメラミンスポンジは目には見えない傷をつける恐れがあります。
そのため、最終手段として使う以外はできるだけ使用は避けましょう。
ホーロー食器は電子レンジで使える?
ホーロー製の食器や鍋などの素材は電子レンジの使用はできません。
その理由はホーローが主に鉄などの金属で作られているからです。
もしも誤ってホーロー食器を電子レンジで使用すると、食材が温まらない、さらに火花がでて故障する場合があります。
まとめ
ホーロー食器に修理に使う補修剤は、飲食物を入れる場所。
つまり、食器の内側部分には使えません。
そのため、自宅でできる修理箇所は側面や取っ手部分、縁や底の部分だけです。
劣化を楽しむアンティーク食器ではないのなら、サビの発生や傷の広がりを防ぐために修理は必ず行いましょう。
また、自宅ではできない修理箇所の場合は、業者に依頼するのも方法のひとつです。